リペアを重ねて履き続ける スタイリストの愛用ブーツ。 スタイリスト 小松 嘉章

週4日ペースで履きこなす理想的なサイドゴアブーツ。

メンズファッション誌を中心に活躍するスタイリストの小松嘉章さんが、ここ数年ヘビロテし続けているブーツがある。それは、「ジョセフ チーニー」のサイドゴアブーツ。リペアを繰り返し履き続けているという履き方は、まさに英国靴に相応しいスタイル。オンオフのお話とともに、ブーツの魅力を語っていただきました。

意外にアクティブ、でも漫画が一番好き。

— プライベートではどんな生活をされていますか?

じつは、サーフィンを10年ほどやっています(笑)。青山のセレクトショップ「ブルーム&ブランチ」ディレクターの柿本くんに誘ってもらったのがきっかけで始めました。仕事でなかなか行けない事も多いので、「やっている」と堂々と言えるレベルなのかはわからないですが、それでも年に1度は、先輩方と行くサーフトリップへご一緒させていただいています。日本とは違う文化や大自然、環境に感動したりします。あとは、フットサルもしています。こう見えて、意外とアクティブなんですよ。漫画も好きですね。最近心を洗われたのは『さよなら群青』という作品。PL学園野球部の話を描いた『バトルスタディーズ』もいまはまってます。登場人物のファッションで言うと、絵のタッチも含め『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズはお洒落だなって昔から思っていました。漫画を読んでいる時が一番リラックスしているかもしれません。

知識よりも、感覚を大切にしたい。

— スタイリングの引き出しを増やすためにやっていることはありますか?

まわりからは“ロジック感のあるスタイリング”と言われる事が多いのですが、自分では、常に感覚的でいたいと思っています。海外のコレクションは毎シーズンチェックするようにしていますし、洋雑誌もチェックしています。撮影の時、ページ作りのイメージソースにすることもあります。よく昔の映画のスタイリングを参考にするという話があるのですが、僕は映画から取り入れることはそこまでないかもしれないですね。とくに意識して引き出しを増やすという作業はしてないと思います。最近は、イギリスのユース感漂うスタイルをつくるのにはまっています。サッカーのユニフォームを取り入れたり、サスペンダー使い、チェック柄、細身のパンツなど。いわゆるフーリガンやモッズ的な着こなしですね。そういったアイテムや着こなしを自分なりに消化してスタイリングに落とし込んでます。

足と身長のアンバランスな大きさが悩み。

— 革靴を履くようになったきっかけはありますか?

僕は、もともとそんなに革靴を履いていなかったんですよ。服飾の専門学校に通っていた時には、派手でクセのある服装で、足元はさらに独特なはずしを考えていました。アシスタント時代は靴の脱ぎ履きが多いうえにしゃがむことも多かったので、基本的にはスニーカーを履くことの方が多かったです。ちゃんと革靴を履くようになったのは、独立してからですね。様々な年代の媒体の仕事をさせていただくようになってどんどん増えていった気がします。それからは、気分やトレンドに合わせて好きなものを購入しています。あまり履いてないものも含めると、30足くらいに増えました。僕は身長が177cmなんですけど、それに対して足が26cmしかないんですよ。足元にボリュームがないと変に足が小さく見えてしまうので、基本的には身長とのバランスが取れるような革靴を選ぶようにしています。

スタイリングに取り入れやすい万能靴。

— 「ジョセフ チーニー」のサイドゴアブーツを購入された理由は?

チーニーのサイドゴアブーツは、ボリュームがあって男らしいのに、プレーンで上品なところが気に入りました。サイドゴアブーツ自体はもともと好きで、個人的にはとても万能な形だと思っています。脱ぎ履きしやすいですし、カジュアルにもスーツにも合わせられます。一時、スキンズをイメージソースにしたスタイリングにはまってたんですが、編み上げブーツのかわりにその時もよく取り入れていましたね。僕は、基本的にスラックスを履いていることが多いのですが、スラックスのレングスをこのブーツに合う丈に丈上げして、トップスをあえてスウェットやカジュアルなブルゾンでハズすというのは好きなスタイルです。昔は本格靴の“入門ブランド”というイメージだったんですが、最近では感度の高いファッション業界の人たちに「チーニー、良いよね」って褒められることが増えた気がします。

長く愛用したいからこそ、プロの力を借りる。

— 手入れのこだわりはありますか?

当初は自分でメンテナンスをしていたんですが、履きジワをうまく伸ばすことができなかったんです。とはいえ、なかなかお店にシューケアを頼むのは腰が重くて……。ところが、試しに「THE BAR by Brift H」にお願いしたところ、仕上がりの違いに感動したんです(笑)。しかも、日常のメンテナンス方法まで教えていただいて! それ以来、気になってきたらお店に持って行くようにしています。このブーツは週4日ペースで履き込んでいるせいか、すでにソールを二回替えて、カカト部分も修理しています。でも、これだけヘビーに履いていてもアッパーだけはかなり綺麗なんです。さすが、プロの力です!(笑)。

スタイリスト
小松 嘉章さん

1983年、秋田県生まれ。文化服装学院を卒業後、5年間のアシスタント時代を経て2009年に独立。現在は、ファッション誌を中心に、俳優やアーティスト、広告など幅広く活躍。

photo TRYOUT text K-suke Matsuda