テキスタイルデザイナーが、通勤に欠かせないブーツ。 「wallace sewell」エマ・スウェル


長時間の徒歩も快適なレースアップブーツ。

ロンドンを拠点に活動するテキスタイルブランド「ウォレス スウェル」。デザイナーの一人であるエマさんは、いつも徒歩35分の道のりを歩いてアトリエに通っています。そんな日々のウォーキングに欠かせないのが「ジョセフ チーニー」のブーツ。出会った時のお話や魅力をお聞きしました。

卒業制作コンペで、優勝したのがきっかけ。

— 「ウォレス スウェル」はどのようにして作られたのですか?

立ち上げメンバーのハリエットと私はロンドンにある、「ロイヤル・カレッジ・オブ・アート」という学校で学んでいて、卒業した2年後の1992年にブランドを立ち上げました。私は両親が建築の仕事をしていましたし、姉もテキスタイルの仕事をしていたので、自然とモノづくりに触れられる環境で育ちました。学校在籍時に卒業制作のコンペがあったので、布テキスタイルの作品を出展したのですが、勝ち抜いてフランスやドイツ、アメリカなどの国々の作品と共に日本で行われた決勝戦に出場することになりました。そこで、優勝したのもブランドの礎になっています。その時に、テキスタイルデザイナーの須藤玲子さんに出会ったのも大きかったです。彼女は商談をセッティングしてくれましたし、日本で自分たちと同じスタイルのモノづくりが行われていることに感銘を受けました。そういった流れでブランドを設立し、ちょうど昨年25周年を迎えました。

目に映るものが、テキスタイルの着想源。

— テキスタイルはどんなものからインスピレーションを得ることが多いですか?

普段からパンを作ったり料理をすることが好きですし、オフの時にはキャンプへ出かけたり、カントリーサイドを歩いたりしています。その時に見たモノや景色から想像を膨らませることが多いです。たとえば、2018年のコレクションでは日本に来た時に訪れた場所や、印象に残ったものをテキスタイルに落とし込みました。渋谷のビル群や地下鉄のホーム、街の向こうに映る富士山などを、スカーフやクッション、ブランケットにして表現しました。写真を撮ったものを見ながらノートに絵を描いてみて、テキスタイルにした時のイメージを想像するのはとても楽しいです。

デザイナーと作り手のコミュニケーションが大切。

— モノづくりのこだわりを教えてください。

コンピューターがないような時代に学んでいたので、伝統的な手織りの方が身近でした。だから、オールドファッションかもしれないけど、いろいろなモノを実際に手で作るのが好きなんです。今は手作業の部分と機械化する部分をうまく組み合わせてプロダクトを作っていますが、テキスタイルのスワッチだけは、未だに手で織って作っていますよ。

私たちの製品は、マンチェスターの近くの工場で作られていますが、もともとは違う工場にお願いしていたんです。ですが、難しいパターンのテキスタイルのクオリティを保つために、コミュニケーションを取れる距離にある工場に変えました。私たちが工場へ行って職人さんたちと話しながら、一緒に作り上げるということがモノづくりには大切だと思っています。

徒歩通勤に欠かせないのは、履いた時の快適さ。

— 「ジョセフ チーニー」のブーツを購入された理由は?

私はロンドンのカムデンの辺りに住んでいて、アトリエのあるエンジェルまで毎日35分くらい歩いて通っています。昔はよく革靴を履いていましたが、最近では歩きやすさを重視してずっとスニーカーを履いていました。でも、冬になると暖かいブーツが欲しいなとも思っていました。履き心地が良くて、なおかつスタイリッシュなモノを探していたんですが、革靴好きの旦那が、「ジョセフ チーニー」を勧めてくれたんです。そして、今年の1月に初めて購入しました。デザインもトラディショナルで、靴擦れもしないですし、とても快適なので気に入っています。他にレザーブーツやヒールの靴も持っているんですが、長時間歩くとなるとなかなか履けないんですよね。このクラシックな色も気に入っていますが、本当はアーモンドカラーにしようと思っていたんです。旦那さんがこの色の方が良いと言って聞かなくて。次に買う時は一人で行こうと思います(笑)。でも、その代わりに靴の手入れは旦那がやってくれるんですけどね。

タイムレスなクオリティであること。

— 「ジョセフ チーニー」のモノづくりと自身のブランドに通ずる部分はありますか?

「ジョセフ チーニー」は、作る過程をとても大切にしています。だからこそ、長く愛用できるというのは私たちのブランドと同じですね。やはり、一過性のファッションではなく、時代を超えて愛されるプロダクトというのが良いですよね。私たちもトレンド情報に流されず、プロダクトの魅力を突き詰めていくスタイルを心がけています。きっと「ジョセフ チーニー」もそうなのではないかと、製品を見て感じます。もしコラボレーションすることがあれば、レザーやステッチの色で遊んでみたいですね。

「wallace sewell」共同設立者兼デザイナー
エマ・スウェルさん

1990年にロンドンにあるロイヤル・カレッジ・オブ・アートを卒業。1992年にハリエット・ウォレス・ジョーンズと共にテキスタイルデザインスタジオ「ウォレス スウェル」を設立。 大英博物館、王立芸術院、テートギャラリーなどの有名建築物内の装飾品や、ロンドンの鉄道、地下鉄のソファデザインなどを手がける。

photo TRYOUT text K-suke Matsuda