すべての革靴を愛する方に贈る、革靴にまつわる“知る・探す・履く”

すべての革靴を愛する方に贈る、革靴にまつわる“知る・探す・履く”

「ジョセフ チーニー」に寄せられるさまざまな質問を厳選し、革靴にまつわるお悩みを解決するための知識と知恵をご紹介します。ビギナーの方でも、たくさん靴を愛でてきた方でも“次の一足は…”と考える時間はきっと心躍るのではないでしょうか。代表的な型を理解して、数多のデザインからご自身のスタイルとライフスタイルに合った一足を手に入れる…。ビジネスシーンなのか、プライベートなのか使用するシチュエーションを考えながら、改めて「知る」「探す」「履く」と3つの工程ごとに分かれたQ&Aをご覧ください。

革靴を知る

【革靴を知る】

ひとえに革靴と言っても、そのデザインにはさまざまな種類があります。まずは代表的なモデルとその特性を理解し、革靴を構成する重要なパーツであるアッパーやソールの特徴と機能について知りましょう。


Q: 代表的な革靴の種類は?

革靴のデザインを大別すると5つのカテゴリーに分けることができます。

①レースアップ・シューズ
ハトメに通した靴紐で、フィット感を調整できるデザインです。イギリス王室をルーツに持ち、「オックスフォード」と呼ばれるフォーマルな「内羽根式」と、軍靴をルーツに持ち、「ダービー」と呼ばれる「外羽根式」があります。

②ストラップ・シューズ
ベルト状のバックルとストラップの開閉により、フィット感を調整できるデザインです。とくに代表的なモデルとして、ヨーロッパのアルプス地方の修道士が履いていたサンダルを原型とする「モンクストラップ」があります。

③エラスティック・シューズ
履き口の前か脇に、伸縮性のあるゴム布地「エラスティック」を縫い付けることで、着脱を楽にしたデザインです。1830年代のイギリスで生まれた「チェルシーブーツ」が起源だと言われています。

④スリッポンシューズ
シューレースやストラップなどのパーツが付属せず、靴の形状だけで足を固定するスタイルのデザインです。代表的なモデルは「ローファー」です。

⑤ブーツ
くるぶしを覆う高さのあるデザインの総称です。一般的なシューズ「短靴」とは丈で区別され、①では「チャッカブーツ」、②では「ジョッパーブーツ」、③では「サイドゴアブーツ」などが、このカテゴリーに含まれます。


Q:トゥのデザインはどんなものがある?

トゥのデザインはどんなものがある?

トゥ(つま先部分)のデザインは、5つに大別することができます。

①プレーン・トゥ
つま先や縫い目に装飾が施されていないシンプルなもの。内羽根式のレースアップ・シューズであれば、礼装にも活用できます。

②キャップトゥ(ストレートチップ)
つま先に一文字状のステッチングを施したもの。ビジネスシューズとして人気の高いデザインです。

③エプロンフロント(Uチップ)
甲からつま先にかけてU字状の「モカシン縫い」を施し、印象的なステッチが特徴。狩猟やゴルフなど、野外スポーツ用が出自のため、ややカジュアルな印象です。

④セミブローグ(メダリオンチップ)
つま先に「ブローキング」と呼ばれる穴飾りが一文字状に施されており、さらに花状の穴飾り「メダリオン」がついているもの。礼装以外で幅広く使うことができます。

⑤フルブローグ(ウイングチップ)
つま先のブローキングがW文字状に施されており、セミブローグ以上に華やかな印象を演出。内羽根式であれば、スーツスタイルにも合わせることができます。


Q:ジョセフ チーニーの代表的なモデルは?

「ALFRED(アルフレッド)」
クラシックな顔つきで、日本人の足型に合いやすいドレスシューズ。125コレクションのキャップトゥ(ストレートチップ)モデル・アルフレッド。

「WILFRED(ウィルフレッド)」
125コレクションの中で、アルフレッドと対をなす代表的なセミブローグモデル・ウィルフレッド。

「CAIRNGORM Ⅱ R(ケンゴン Ⅱ R)」
ジョセフ チーニーの質実剛健なものづくりを体感できる、カントリーコレクションの代表モデル・ケンゴン Ⅱ R。


Q:アッパーの素材には種類がある?

カーフレザー
生後6か月位までの以内の仔牛の原皮を用いた革のこと。傷が少なく、きめ細やかなのが特徴です。ジョセフ チーニーでは主に、ドイツの名門タンナー・ウィンハイマー社の高品質なカーフレザーを使用しています。

スムースレザー
ビジネスシューズに使われているレザーとして定番の、なめらかな表面の革。組織が細かく、丈夫で柔軟性にも優れた「銀付き革」と、加工を施して原皮のシワなどを綺麗にした「ガラスレザー」に大別されます。

型押し
独特の模様=シボが表面に出ているレザー。傷がついても目立ちにくいため、ビジネスとカジュアル兼用の革靴に向いています。ジョセフ チーニーで使用している「グレインカーフ」は、大粒のシボがあり、傷や汚れ、水濡れに強いのが特徴です。

スエード
原皮の裏面を起毛させて、アッパーに使えるように仕上げたレザー。やわらかで温かみのある質感が特徴です。型押しよりもカジュアルな印象のため、ビジネスシューズには向かない一方で、オフにスタイルの幅を広げる一足として重宝します。


Q:ソールの特徴を教えてほしい。

ジョセフ チーニーで扱っている代表的なソールは主に3種類。またソールの厚みには2つの種類があります。

レザーソール
分厚い牛革を積み重ねて作る、アウトソールの元祖です。適度なしなやかさとクッション性があり、通気性と耐熱性に優れているのが特徴です。天然繊維であるレザーを使用しているため、使い込むことで生まれる味わいや風合いの変化を楽しむことができます。

ダイナイトソール
合成ラバーを用いた、イギリスを代表するソールの一つです。雨に強いため、雨用ドレスシューズのアウトソールにも最適。グリップ力に優れた凹凸は、側面から見えにくいため内羽根式のようなドレスシューズに付けても、雰囲気を損なわないのが魅力です。

コマンドソール
軍靴などに使用された、無骨な印象のソール。タイヤのように深く刻まれたトレッドパターンにより、山道や岩場のような路面でも安定した歩行をすることができます。

シングルソール
アウトソール一枚で構成されているシンプルなもの。足なじみが早く、ソール本来の感触を体感することができます。

ダブルソール
アウトソールとインソールの間に、ミッドソールと呼ばれる革底をもう一層敷き詰める二重構造の仕様です。ソールが分厚くなる分だけ、より頑丈になります。

革靴を探す

【革靴を探す】

革靴を探す際のポイントは、自分のライフスタイルに合わせて、TPOにあったものを見つけること。そうすれば、きっとあなたに相応しい一足に出会うことができるはずです。


Q:ビジネススタイルと相性の良い革靴は?

ビジネススタイルと相性の良い革靴は?

ビジネスシューズの定番と言えば、やはり黒のキャップトゥ(ストレートチップ)です。ジョセフ チーニーでは、「ALFRED(アルフレッド)」や「LIME(ライム)」などのモデルがそれにあたります。また、スーツスタイル以外にブレザーなどのジャケパンスタイルが多い方であれば、華やかな印象のあるセミブローグモデル「WILFRED(ウィルフレッド)」もおすすめです。

ビジネススタイルと相性の良いコレクションを、こちらの記事で比較していますので、ぜひご覧ください。


Q:冠婚葬祭にふさわしい革靴は?

冠婚葬祭時、もっともオールマイティに使えるのは黒の内羽根式キャップトゥ(ストレートチップ)モデル。ジョセフ チーニーでは、「ALFRED(アルフレッド)」「LIME(ライム)」がおすすめです。


Q:雨の日にも履ける革靴は?

雨の日にも履ける革靴は?

カントリーコレクションのモデルがおすすめです。アッパーのレザーには、大粒のシボで傷や汚れ、水濡れにも強い「グレインカーフ」を使用。アウトソールには、雨天時の荒れた路面に強いコマンドソールを採用しています。

とくに「CAIRNGORM Ⅱ R(ケンゴン Ⅱ R)」は、タン部分の羽根を縫い付けることで小石や水が入りにくい上に、雨の侵入を防ぐ構造の「ヴェルトショーンウェルト仕様」を取り入れています。


Q:サイズ選びで重要なポイントは?

革靴のサイジングは大切。サイズ選びを誤ってしまうと、疲れが溜まりやすくなってしまい、ひどくなると痛みが起こってしまいます。足の形は人それぞれ異なるため、下記を踏まえてショップスタッフに相談しながら、しっかりとフィッティングを選びましょう。

①足がもっともむくむ時間を知る。
人間の足は重力の影響で、夕方になると水分や老廃物が溜まりやすいと言われています。個人差はありますが、足がむくんで膨張する時間帯は誰にでもありますので、そのタイミングで革靴を購入する方がより疲れにくい一足を選ぶことができます。

②複数のサイズを試着してみる。
実際に試着する際には、面倒でも必ず複数のサイズを試してみるように心がけましょう。自分の適正だと思っているサイズのハーフサイズ上のものから順に、ハーフサイズずつ下げて履き比べ、ベストなフィッティングのものを選んだ方が、より正確なサイズの一足に出会うことができます。

革靴を履く

【革靴を履く】

革靴は購入して終わりではなく、履いて育てるのを楽しむことができるプロダクトです。ここでは、大切な革靴を長く愛用するための手入れ方法や、メンテナンス道具などをご紹介していきます。


Q:プレメンテってなに?

革靴を新品で購入した際に、履き下ろす前に行うメンテナンス。海外からの輸送や、保存時に革の水分や油が抜けてしまうと、固くて傷つきやすくなってしまいます。そのため、一度残っている古い油分等を取り除き、改めて塗り直すプレメンテが必要になります。この一手間により革に柔らかさが戻り、さらにワックスで磨いて表面をコーティングすれば、傷をつきにくくすることができます。自分で、また購入したお店にお願いするのも良いですが、靴磨きの店でプロにケアしてもらうのもおすすめです。


Q:シューホーンはなぜ必要?

革靴には基本的にかかと部分に芯が入っています。それにより、フィット感が高まり、靴の形も綺麗に保たれています。この芯の変形・破損を防ぎ、長く、美しく革靴を履き続けるために、必ずシューホーンを使用しましょう。また、十分に靴紐をゆるめてから着脱を行うのも大事です。


Q:簡単にできる手入れ方法を知りたい。

手入れの目的は、革靴から汚れを取り除き、革の内部に水分や油分を適度に補給し、柔軟で潤いのある良いコンディションを保つことです。月に一度程度のペースで行う簡単な手入れとして、片足につき保湿クリームを米粒3つ程度布に取り、靴の数カ所に置いてから、靴全体に広げて乾拭きするのがおすすめです。これだけでも革に潤いを戻すことができます。


Q:シワが気になる場合は?

シワが気になる場合は?

履きジワは、靴を履くうえで必ず生じるもの。深くついたシワが悪化すると、その部分のレザーが破損する可能性があります。残念ながら、ついてしまったシワは完璧に修復することはできませんが、手入れを通じて悪化を最小限にし、逆に味として楽しむことはできます。また、靴を長く良い状態で履き続けるためには革靴の木型にあったシューキーパーが欠かせません。ジョセフ チーニーでは純正のシューキーパーをご用意し、125ラストのモデルには専用のシューキーパーも展開しています。


Q:革靴はどのように保管するべき?

帰宅後、まずは靴紐をほどいてホールドされた状態を開放しましょう。靴についた汚れは、放っておくとさらなる汚れが積み重なってしまうので、その日のうちに軽いブラッシングをして表面の汚れを落とした方が良いです。また、同じ靴はできるかぎり2日連続で履くのを避け、履かない時にはシューキーパーを入れて履きジワを伸ばし、ソールの反りを戻しましょう。靴棚は湿気が溜まりやすいので、カビが発生するのを防ぐために、定期的な換気や吸湿剤を入れるなどのケアが必要です。


Q:リペアが必要になったら?

リペアが必要になった場合は、日本総代理店の渡辺産業にお送りいただくか、直営店の「BRITISH MADE」にお持ち下さい。

詳しくはこちらをご覧ください。


【番外編】

Q:ジョセフ チーニーの革靴が一番揃うお店は?

ジョセフ チーニーの総代理店である渡辺産業の直営店「BRITISH MADE」では、国内最多のラインナップをご覧いただくことができます。

全国の取扱店についてはこちらでご確認ください。


Q:オンラインストアはありますか?

「BRITISH MADE」のオンラインストアはこちらです。

ジョセフ チーニーの総代理店である渡辺産業の直営店「BRITISH MADE」では、国内最多のラインナップをご覧いただくことができます。

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